『食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法』スティーブン・R・ガンドリー著

book review

ブックレビュー

こんにちは。ワンネスセラピストMICHIKOです。

今回はプラントパラドックスプログラムを推奨する本『食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法』を読んでみました。

リーキーガット(腸管壁浸漏症候群)にならないためにもたレクチン( 糖鎖に結合活性を示すタンパク質の総称 )を含んだ食物の摂取を避け、レクチンフリーの食事のプログラムを実践することで体の不調や病気が治ることが紹介されています。

グルテンフリーをご存知の方はリーキーガットもご存知の方は多いかと思いますが、“リーキーガット”とは”腸の粘膜に穴が空き、異物(菌・ウイルス・たんぱく質)が血中に漏れだす状態にある腸”のことです。 腸内細菌のバランスが崩れたり、腸壁を形成する細胞や腸粘膜層の欠損によって、本来腸で排除されるべき様々な有害物質が体内に入り込みやすい状態になります。

リーキーガットが原因で免疫器官が正しく働かず、様々な疾病の要因となっているといわれており、 炎症性腸疾患や肥満、糖尿病、肝臓病などに代表される生活習慣病や血管障害・ガン・アレルギーの発症や進行とも関係していると考えられています。

実は、私自身、リーキーガットの症状に悩まされていた時期がありました。

その頃の食生活を振り返ってみると、小麦の摂取がかなり多かったです(-_-;)またレクチンを含む食物も気にせず摂っていました、、、(*´Д`)

病院にお世話になるほどの症状ではないのですが、食後の眠気が異常で、軽い腰痛や関節の痛み、体の浮腫みがすごく、精神的にも不安定であったり、他にも細かい症状はいろいろありましたが、とにかく毎日体がだるくて寝ても寝たりない日々でした。体重も増加していましたから、きっとグルテンの症状に加えてレクチンが原因で起こっている症状も出てたのかもしれません( ;∀;)

本の内容に戻りまして、( ´艸`)

レクチンとは、 糖鎖と結合する能力を有する酵素や抗体以外のタンパク質で、実は、グルテンもレクチンと総称されるたんぱく質の種類の一つだそうです。

植物は種の保存、子孫繁栄のために昆虫や動物、いわゆる捕食者から身を守るために捕食者にとって毒となる成分を作り出した。その中の一つがレクチンであり、レクチンは、体の大きさがかなり違う昆虫と哺乳類であっても同じような毒性の効果を及ぼすことができる。、、、、と。(>_<)

では、レクチンを含んだ食べ物を摂ることで体にどんなことが起こっているかというと、次のように述べられています。

 レクチンの第一使命は、腸管を覆っている粘膜細胞の間のタイトジャンクション(密着結合)をこじ開けることだ。意外かもしれないが、腸管の表面積はテニスコート1枚分もあるのに、表面の粘膜はわずか細胞1つ分の厚さしかない。そんな極薄の壁が、これほど広大な地域を見張っている様子を想像してほしい。そして腸管細胞はビタミン、ミネラル、脂肪、糖、単純なタンパク質は吸収できるが、レクチンのような比較的大きなタンパク質は吸収できない。あなたの腸管とその粘膜が健康なら、レクチンは腸粘膜細胞の間を突破できないはず。だがレッドローバー〔日本の花いちもんめのようなもの〕という子供の遊びを思い出してほしい。大柄な子供は、防衛線を力ずくで突き破ろうとしただろう。そしてレクチンが腸管を攻撃する時も、まさにこの手を使う。
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レクチンは腸管周囲の組織、リンパ節、腺、血流など、本来いるはずのない場所に到達すると、そこで異種タンパク質として振る舞い、身体の免疫機構による攻撃を促す。トゲが刺さった時に白血球が対応して赤く腫れあがる様子を思い描いてほしい。立ち入り禁止の場所にいたったレクチンは目には見えないが、免疫機構はそれと似たような反応をしている。炎症を引き起こすサイトカイン(いわば免疫機構に脅威の接近を知らせる空襲警報だ)水準を検査するたびに、私はこれを目の当たりにしている。

そして、自己免疫システムが活性化すると腸管や脳、関節、唾液腺、皮膚、血管などの臓器が炎症を起こし、これらの慢性炎症は、体重増加やがん、糖尿病、自己免疫疾患などの発症基盤になると著者は述べています。